amazon1位『家づくりの教科書』を期間限定プレゼント!

【県民共済住宅】の特徴と評判を一級建築士が解説

一級建築士の船渡亮です。今回は、累計3万棟も建てており、「品質がいいのに格安」と評判の県民共済住宅の特徴と評判(口コミ)を解説します。

県民共済住宅は埼玉県民共済生活協同組合が100%出資している民間の「非営利企業」です。

実は弊社でもこれまで20人以上の県民共済住宅オーナーさんの間取り診断をさせて頂きました。では、早速、良質廉価な住宅で大人気の県民共済住宅を見ていきましょう。 

一級建築士 船渡亮
1971年生まれ。神奈川県出身。株式会社かえるけんちく代表。 複数の住宅会社で設計士として活動後、施主のための家づくりコンサルティング会社を設立。 家づくりは「理想の暮らしを実現するための手段」という信念の元、年間1000件の家づくり相談・間取り診断を行う。 1万人が学ぶLINE・メルマガやブログ、Youtubeチャンネルも運営、電子書籍も多数出版SUUMODIMEオリコンダイヤモンド不動産研究所など様々なメディアの監修執筆も行う。

著書に講談社+α新書『この間取り、ここが問題です!』 。法政大学卒。既婚、2児の父。

県民共済住宅の概要と特徴

タイプ

  • 木造軸組
  • 坪単価 35万8千円(税込み393,800円)

なんと、、、、ウッドショックが落ち着いたという理由で、2023年4月から坪単価を3万円値下げしています。(価格値下げのお知らせ

非営利企業だからできることですが、凄いですね。埼玉県民を羨ましいと思う他県民も多いかも。

概要

  • 名称;株式会社 県民共済住宅
  • 株主;埼玉県民共済生活協同組合100%出資
  • 資本金;8億9000万円
  • 年間施工棟数;累計実績 30,000棟
  • 施工エリア;埼玉県内
  • 所在地;さいたま新都心本店  〒338-8701 埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-22
  • アフター保証;構造体や雨漏りについては、10年の長期保証

 

県民共済住宅代表よりのメッセージ(HPより抜粋)

 県民共済の住宅事業は昭和60年7月に発足しました。 当初は、県民共済の火災共済にご加入いただいている方の罹災に際して、安くて良い住宅づくりのお手伝いをする事業として始まりましたが、その後、良質廉価な住宅として多くの消費者のご支持をいただき、今日までの累計実績は24,000棟となっております。   人は誰でも自分の家を持ちたいと夢をもっていますが、建築費が高いのが現実です。 県民共済住宅は県民共済加入者の皆さんの「住まいの夢」を実現するために、建築価格の引下げに挑戦しております。   そこで、県民共済では、「良い家を・より安く」提供するために、非営利に徹すること、営業経費を掛けないこと、現金による資材の大量一括の購入を行うこと、さらに資材支給型の材工分離発注方式などにより「高品質で低 価格の住宅提供を実現」するために努力しております。

公式YOUTUBE

あまり商売っ気のない雰囲気の県民共済住宅ですが、公式のYOUTUBEチャンネルがありました。ルームツアーも行っていたります。

県民共済住宅の特徴

良質廉価

利潤を目的としていないので、脅威の坪単価35万8千円(税込み393,800円)を実現しています。 ただし、延べ面積が35坪未満、または平屋建・3階建の場合は坪単価は割増になるようです。

これ、とにかく安いです!そして、凄いのは、「安かろう悪かろう」ではなく、標準仕様のレベルが高いこと。この仕様でこの価格、、、というのは、他の工務店さんは苦戦しそうですね。

基本仕様が充実している

標準で耐震等級3

標準仕様で、耐震等級3(最高等級)です。かつ「選べる標準仕様」で、制振システムの選択も可能。「選べる標準仕様」とは、厳選された4つの標準仕様(制振システム、ALC外壁、キッチンカップボード、エアコン2台)から、追加費用なしで選べるというもの。

耐震性能を重視したい方は、制振システムを選んでも良いですね。

また工務店には珍しく、間取りが決まった段階で直下率計算も行うようです。

ヒノキを構造材に採用

主要な構造材(土台・柱など)は、耐震性・耐久性を強化するため、ヒノキ4寸角(12cm)としています。 土台は、専門工場にて防腐・防虫処理加工を行っています。  

断熱等性能等級5の断熱性能

2022年4月からの新仕様に変更。断熱効果がシングルガラスの7倍以上とも言われる、トリプルガラスを採用。さらに、断熱性、省エネ性に優れたZEH水準の省エネ性能に相当する「断熱等性能等級5」「一次エネルギー消費量等級6」をクリアする仕様にグレードアップ。

2坪以内のバルコニーは標準仕様

バルコニーは、2坪以内(1ヶ所)は標準仕様となっています。材質は、シート防水(軽歩行用)。木造の場合、FRPが多いですが、シート防水であればメンテナンス回数は減りますね。

アフターサービス

引渡し後2年間は、担当した現場監督がアフターフォローをしてくれるようです。無料の2年点検があるので、そこで建具や住宅設備、仕上げなどの問題を指摘して是正してもらいます。

その後は、何か問題があった時点で、県民共済住宅に問い合わせることになります。

※品確法により引き渡し後10年間は、「構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分」についての瑕疵は、住宅会社が無料で補修します。

注意すべきポイント

県民共済住宅に申し込むと、上記のような「間取り作り」に関する注意事項が渡されます。県民共済住宅のトリセツみたいなものですね。この中から、気になるポイントをピックアップします。

測量は自分で手配する

建築境界についての「確定測量」を行うことを依頼しています。確定測量とは、全ての隣接地との境界で、隣接所有者との立ち会いをもとに境界確認を行う測量のことを言います。また近隣の方との問題で、確定測量が出来ない場合は、建蔽率・容積率めいっぱいに建てることが出来ない、との記載もありました。

確かに「確定測量」は大事ですが、住宅会社側ではタッチしないので、あくまで施主が行ってね、ということですね。測量屋さんなどは紹介してくれるとは思いますが、自分でも調べておいた方がよさそうですね。

施主支給はできない

「施主支給による工事」は出来ないと明確に記載されています。ネットで自分で購入した建材を使用することは出来ない、ということですね。また基本的には「標準仕様にしてくれ」とも記載がありますので、あまりこだわった建材を使用することは難しそうです。

屋根勾配が4寸まで

屋根が瓦ということもあって、屋根勾配は1階が4寸、2階が4.5寸と決まっています。5寸以上にすることも出来そうなのですが、屋根材をガルバリウム鋼板に変更して2寸にする、といったことは難しいようです。

大屋根の家にしたい、という場合は、2.5寸勾配くらいにしたいところですが、そのような外観の家にすることは出来ないようです。

標準以外は高くなる

県民共済住宅に限ったことではないですが、標準以外の仕様を選ぶと高くなります。元の坪単価が安いだけに、追加費用が高く感じるかもしれませんね。

設計担当者が打合せできるのは請負契約まで

設計担当者が打合せに参加するのは、請負契約までです。契約後は監督が対応する形になるようなので、請負契約までにデザインに関わる部分は全て打合せを終わらせておく必要がありますね。

\注文住宅の作り方講座/

この記事を執筆した一級建築士が教える全7章の動画講座を無料で受講できます。電子書籍のプレゼントなど特典も盛りだくさん。
LINE登録ですぐ視聴できますよ。詳細はこちら

口コミ

良い口コミ

 3社比較して県民共済に決めました。理由がコスパが良いからです。費用面・性能面でのバランスが良いのが魅力です。提案力がないことはわかっていたので外部コンサルタントに頼ることにしました。(かえるけんちく相談所の間取り診断参加者の感想) 
 県民はセルフビルドと言われるくらいこちらから動かないと画期的な提案はもらえないので間取りも自分で考えた。ただ積極的に動ける人にとっては良いHMだと思う(かえるけんちく相談所の間取り診断参加者の感想) 
 価格と品質のバランスが良いため県民共済住宅を選んだ。ただ施主力が必要とされる工務店なので、プロの意見を聞きたいと思いセカンドオピニオンも依頼することにした(かえるけんちく相談所の間取り診断参加者の感想) 
 予算内で、我が家の希望する間取りや設備が叶えられた。(かえるけんちく相談所の間取り診断参加者の感想) 

悪い口コミ

 最初の打ち合わせにこぎつけるだけでも3か月以上待たされた。それだけ人気があるということなんでしょうけど、「安く建てたいんでしょ?だったら待っててね」と言われているようであまり良い気分ではありませんよね・・・。 
 近隣への挨拶まわり(「工事でご迷惑をおかけします」という挨拶)や法的な手続きなども施主自身で行わなければならない。 
  

家づくりコンサルタント船渡亮の所感

最初に県民共済住宅で建てる方のコンサルティングを行ったのは、2018年です。当時、「この価格でこのスペックは凄い」と驚いた記憶があります。住宅価格が高騰した現在でも、耐震等級3・断熱等性能等級5をクリアした上で坪35万8千円(税込み393,800円)というのは、ありがたいですよね。

口コミにあるように間取り提案力に難がある場合も多いのですが、正直、一条工務店のような大手ハウスメーカーも同じレベルなので、どちらにしろ施主主導の間取り検討が必要です。

これまで20人以上の県民共済住宅オーナーさんをサポートさせて頂きましたが、その多くで「玄関や階段位置を含めた大幅な間取り改善」を行っており、全員から「間取り診断に満足した」との感想を頂いております。間取りさえしっかりすれば、「安く性能の良い家」を建てることができる工務店なので、一級建築士によるサポートを検討してみてください。

一級建築士 船渡亮

講談社+α新書『この間取り、ここが問題です!』に掲載しました

このブログを監修している船渡亮が執筆し、2024年1月17日に発売された講談社+α新書『この間取り、ここが問題です!』に、県民共済住宅で建てた事例を2つ掲載しています。

『この間取り、ここが問題です!』では、25の間取り診断事例に潜む「71の暮らしにくさ」をわかりやすく解説しています。注文住宅を計画中の施主にとって、役立つ内容となっていますので、是非、読んでみてくださいね。

ちなみに、県民共済住宅 新都心本店の最寄り駅 埼京線 北与野駅前にある「ブックデポ書楽」さんでも、新書コーナーに置いてくれています。打合せ前後に購入できますよ。

Amazonでご購入する場合はこちら。

ご購入はこちら

間取り診断事例の紹介

株式会社かえるけんちくでは、県民共済住宅で建てた施主の方の診断実績がございます。(2023年10月現在で20人の施主をサポート)

全5回の診断で、施主の家づくりをしっかりサポートさせて頂きます。

診断した方の許可を頂き、2つの間取り診断事例を紹介します。

M様

2023年3月に間取り診断を実施したM様の診断内容を紹介します。

■間取り診断(帰宅動線~収納)

 

■間取り診断(料理~就寝)

■改善提案

■M様の間取り診断の感想

間取り診断には大変満足しています。複数の方向性が違う案をいただき、優先順序をしっかり考える機会になりました。また、事前にこちらの意図を確認していただきとても丁寧に考えていただきありがたかったです。質問にも詳細お答えいただきました。 また診断以外にも、メルマガ等いろんな知識をいただけるし、診断が想像以上にとても丁寧で、個別にしっかり対応していただいているので、価格的にも安いと思います。

今回もたくさんのご提案をありがとうございました。毎回いろんな気づきをいただいています。

 

こうすけ様

施主OBブログの活動をされているこうすけさんも、弊社で間取り診断をさせていただきました。こうすけさんのブログは、県民共済住宅で家を建てるなら必読の内容なので、是非、そちらもご確認くださいね。

■第1部 敷地・断熱・構造

■第2部 間取り診断

■第3部 改善提案

■こうすけさんの感想

こちらのブログで書いてくださっていますので、参考にしてくださいね。

まとめ

埼玉のハウスメーカーでこの標準装備で坪単価36万円はやはり見当たらないです。ただ、家づくり初心者で営業の方や設計士の方に土地探しから頼っている施主では少し難しいかなと思いました。

決して設備は悪くないので、ある程度のイメージを持って、このように建ててくださいと提案出来る人、しっかり自分の意見が言える人は県民共済住宅を覗いてみる価値はあると思います。  

県民共済組合が非営利で住宅事業を展開しているのは全国で埼玉県だけです。  

いかがでしたでしょうか?商品説明及び画像はすべて県民共済住宅HPより引用しております。

 

\家づくり初心者の応援企画を始めました!/

最後に家づくり初心者の皆さんへの応援企画のお知らせです。

当ブログでは、読者の皆さんに「確実に家づくりに成功して頂きたい!」そんな思いからバランスよく知識や知恵を身に着けて頂ける教材をプレゼンしています。

LINE友達登録でもらえます。
しっかり学んで、充実した家づくりにしてくださいね。

特典1『ハウスメーカーが教えない!30年後も後悔しない注文住宅の作り方』(全7章の動画講座、PDFスライド)

1000人以上の間取り診断・家づくりサポートした著者が、注文住宅を建てる施主が必ず知っておくべきだと思わる知識を7章の動画講座にまとめました。

■間違うとかなりヤバイ請負契約で後悔しない7STEP
■イマイチな間取りから複数の改善案を作り間取りを比較検討する方法
■お金をかけずに外観・通風・日当たり・断熱・防犯を最適化する【窓計画改善】セミナー

といった実践的な内容です。

参加された方からは、

「注文住宅を検討するにあたり、その基礎となる考え方、注意すべきところをよく理解できました。無料で学べるのがもったいないくらいです」
「知っていると知らないとでは家づくりが全然違うものになってくると確信した。」
「順番に見て家づくりの不安がだいぶ解消されました」

といった感想を頂いております。

特典2『特別編集版 家づくりの教科書』(非売品の電子書籍)

アマゾン1位を獲得した『注文住宅の8つの難題』『はじめて家を建てる!』『間取りで暮らす技術1』の重要な部分をピックアップして、再編集した非売品の電子書籍をプレゼントします。

特典1の動画講座でカバーしきれてない内容を補足していますので、是非、読んでみてくださいね。

特典3『家づくりに役立つ公式LINE』に招待!

登録していただく公式LINEには、5種類のタブ付きリッチメニューを採用しています。動画講座や家づくり本、家づくりの流れなどのコンテンツに素早くアクセスすることが出来ます。

LINEに家づくりの情報を集約していますので、是非、ご活用くださいね。

The following two tabs change content below.

船渡亮

これまで150件以上の住宅・建築をデザイン。初監修の書籍「人生が変わる片付けのルール」が二万部刊行される。現在、1万人以上が学ぶLINE・メルマガ「家づくり\脱/初心者講座」を運営。年間1000人以上から間取り診断・家づくり相談を受ける家づくりコンサルタントとしても活動。 2023年12月には、講談社新書から間取り本を出版予定。