出典:https://wutec.jp/
2016年4月14日に熊本大地震が起こりました。
この地震以来制震・免震工法への関心が高まって来ています。
それと同時に沢山の種類の制震・免震の商品が開発販売されてきています。
沢山ありすぎて何を選んだらよいか分かりませんね
それぞれの特徴やメリットデメリットなどを調べてみました。
難しそうですができるだけわかりやすく解説したいと思います。
シリーズ第3弾ホリー株式会社の耐震・制振壁 [WUTEC-SF(ウーテック)]です。
目次
耐震・制振壁 [WUTEC-SF(ウーテック)]の制震のメカニズム
「ウーテック」のスケーリングフレーム(SF)とは
基本原理はSFの対角線変形の塑性挙動により振動エネルギーを吸収するというものです。
これだけでは訳が分かりませんね。
スケーリングフレーム(SF)は四隅剛接または一体成型したもので繰り返しの変形性能を安定的に確保するために、柱梁フレームの部材芯の形状に比例して縮小した形としています。このような構造体が水平力を受けると早い段階で降伏し、塑性化します。幾何原理を元に、塑性変形を利用し振動エネルギーを吸収する仕組みです。
もっとわからなくなりました。
上の写真に見えるX状のフレームの、交点にある四角いアルミニウムの枠が
地震の揺れを受けて抵抗しながら変形して力を吸収する。
という事です。
樹脂やゴムなどの防振材料ではなく、高純度アルミニウムを用いるというのがポイントです。
耐震・制振壁 [WUTEC-SF(ウーテック)]の実験動画
13分24秒のちょっと長めの動画です。
耐震と制震と免震工法の違いや制震技術の必要性など基本的な知識の
分かりやすい説明や「ウーテック」開発の経緯
取付方法の説明までありますのでご覧ください。
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耐震・制振壁 [WUTEC-SF(ウーテック)]の特徴
耐震・制振壁 [WUTEC-SF(ウーテック)]の特徴を見て行きましょう。
耐震性がある制震材
耐震・制振壁 [WUTEC-SF(ウーテック)]は建築基準法に基づく
国土交通大臣認定「壁倍率2.6」に示される耐震性を持ちながら
優れたエネルギー吸収力性能も併せ持つ「耐震・制振壁」という事です。
制震フレームは耐震壁量に算入できないものが多いのですが
耐震・制振壁 [WUTEC-SF(ウーテック)]は壁倍率2.6壁として算入できるのが特徴です。
このことで耐震構造で設計された建物の筋違を「ウーテック」に置き換えて
耐震性はそのままで制震性を付加することが可能になります。
さらに既存住宅の耐震改修にも耐震性を損なわないで制震性能を付加することが可能です。
柱間に取り付ける制震材
「ウーテック」はX型で床と天井の中間の高さに取り付けます。
取り付ける相手は柱です。
そのため床や天井を壊さないで取り付けることも可能です。
この特性は耐震改修にとても有利な特徴です。
耐震・制振壁 [WUTEC-SF(ウーテック)]の価格
耐震・制振壁 [WUTEC-SF(ウーテック)]の価格は1棟当たり40万円だそうです。
1基の定価は、10万円(税別)です。一般的に、 2階建て総見上げ面積40坪程度までの家でしたら、 1階に4 基配置を推奨しております。 1棟あたり40 万円(税別)ただし大工さん等の施工手間は入っておりません。
耐震・制振壁 [WUTEC-SF(ウーテック)]のサポート
設計段階で適切な配置と数量・低減効果の算定を行い設計をサポートしています。
耐震・制振壁 [WUTEC-SF(ウーテック)]まとめ
地震の揺れを制震材に吸収させる方法は「ミライエ」や「ジーバ」と同じですね。
「ミライエ」や「ジーバ」が樹脂やゴムを利用していますが「ウーテック」
は高純度アルミニウムです
ミライエはA型でしたがジーバはダイヤモンド型「ウーテック」はX型です。
「ウーテック」は筋違と同じような形状で柱間に設けるのでリフォーム工事にも使いやすいようです。
サクドン
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