
07.012018
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出典:http://www.gva-tomo.com/
6月18日震度6弱の地震が大阪を襲いました。
被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。
2016年4月14日に熊本大地震が起こりました。
この地震以来制震・免震工法への関心が高まって来ています。
それと同時に沢山の種類の制震・免震の商品が開発販売されてきています。
沢山ありすぎて何を選んだらよいか分かりませんね
それぞれの特徴やメリットデメリットなどを調べてみました。
難しそうですができるだけわかりやすく解説したいと思います。
シリーズ第3弾は株式会社アイ・エム・エーの制震システムGVAジーバです。
目次
制震システムGVA[ジーバ]は、制震材を組み込んだダイヤモンド型の制震装置を
建物に最適なバランスで設置することで地震の揺れを抑えるものです。
制震システムGVA[ジーバ]は
・揺れを最大70%軽減する
・巨大地震から効率よく建物を守る
・繰り返す余震から粘り強く建物を守る
という効果があるようです。
下のグラフのように建物が変形する時にエネルギーを吸収するという事です。
分かりにくいですね。動画で見るのが一番ですね
51秒の動画ですが制震の様子みが良く分かりますのでご覧ください。
ジーバの制震材VEMは長い分子の鎖が絡み合った構造をしています。
分子同士が摩擦しやすく、言わば「身動きが取れない」状態です。
この複雑な構造によって制震材が小さな変形エネルギーも拾い、
熱エネルギーに変換して確実に揺れを吸収できる。
という事です。
VEMはスリーエム ジャパン株式会社製で東京都庁・横浜ランドマークタワーなど
多くの構造物に採用されている制震材で、多くの実績があります。
それを住宅に利用したのですね。
柱間隔が三尺の壁にV型のダンパーを2個上下に取り付けます。
これをダイヤモンド型と呼んでいるようです。
この形に決めるまでに数多くの実験を繰り返したそうです。
GVAジーバは
が開発しMASA建築構造設計室
株式会社アイ・エム・エーが製造販売しています。
ジーバを開発したのはMASA建築構造設計室の真崎雄一さんです。
MASA建築構造設計室は1992 年に開発した木造3 階建ての構造計算ソフトを
全国に供給していました。
阪神大震災では構造計算をしたはずの3階建て木造住宅が倒壊こそ免れたものの
1 階が大きく傾いた建物があったそうです。
その後(財)日本住宅・木材技術センターが企画・製作した
再現実大振動台ビデオを見て
耐力筋かいが大きく座屈した末に激しく破壊するのを見て
現代木造住宅の決定的な弱点に気がつきました。
それは、静的力に置き換えて計算する耐力筋かいは、
激しい振動に対して粘りのない脆い性質を有する。
そこで分ったことは以下のとおりです。
・どんな構造を用いても建物が共振状態に入ると一瞬のうちに破壊する事
・建物の耐震性の指数は、力の指数である加速度の大きさだけでなく、変形とリンクしている事
・建物の耐震性は、地震からの入力エネルギーを建物側の消費エネルギー
との釣り合いにおいて考える必要がある事
そこで目を付けたのがビルに採用され始めた粘弾性ダンパーです。
筋かいの両端、合板の接着面等に取り付けてみると、
ある一定のところで共振がとまり破壊しない事を確認することができました。
この現象はダンパーに躯体損傷の身代わりをさせること
といえます。
制震システムGVA[ジーバ]は工務店さんが購入して家に取り付ける方法で価格は明示されていません。
ヤフー知恵袋の情報だと
坪1万円円のアップと云う事ですので一件当たり30~40万円かと思いますので、免震装置の様に手が出ないほどの出費でもありません。
という記事が有ります。
木造住宅の設計・施工・企画などに携わる関係者にセミナーを開催しています。
地震の揺れを制震材に吸収させる方法は「ミライエ」と同じですね。
ミライエはA型でしたがジーバはダイヤモンド型です。
ジーバの方が小ぶりで設置個所が多くなります。
その分施工が簡単に出来そうです。
制震ダンパーの選定にあたっては施工性の良さも検討する必要がありますね。
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