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「木質繊維系断熱材 セルロースファイバー」の特徴  〜断熱材を知ろう!③〜

こんにちは、ゆちえるです。

今回は木質繊維系断熱材のセルローズファイバーの巻です。

色々な断熱材の特徴を知って、楽しい家づくりに役立ててくださいね。

セルローズファイバーってなあに?

まず最初に。

実は、「セルロー  ファイバー」ではなく、

「セルロー  ファイバー」が正式名称です。

 

ただ、結構な方がセルロースと聞き間違えて検索をされていたり、セルロースと表記されている会社も多いため、タイトルは、セルロースのままにさせていただければと思います。

ややこしいですよね。

 

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(写真:王子製袋株式会社)

セルローズファイバーとは、主な原材料は古新聞であるため、エコロジーな天然の木質繊維の断熱材です。
天然繊維であるセルローズファイバーは、無機繊維である、グラスウールやロックウールよりも優れているところがたくさんあります。
その一つに自然が作った小さな空気の粒にあります。 太さが均一で、硬い針のような無機繊維に比べてセルローズファイバーは、様々な繊維が絡み合っています。
この繊維の絡み合いが空気の層をつくることはもちろん、1本1本の繊維の中にも自然の空気胞が存在しているのです。
この空気胞の存在がより一層熱や音を伝えにくくします。

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(セルロースファイバー)

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(グラスウール、ロックウールなど)

(参考:セルローズファイバー工業会)

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また、セルロースファイバーは、安全基準に厳しい環境先進国のある欧米諸国が発祥の地で、米国の断熱材種別シェアを調べてみると最も多く使用されています

新聞紙を原料にしているというと、燃えやすそう、虫に弱そうというイメージもあるかもしれませんが大丈夫です。

セルローズファイバーは古新聞を裁断しホウ酸を添加してあるので、燃える事はありません。

更にホウ酸の作用で、防虫作用がありシロアリ、ゴキブリ、ダニ、等を寄せ付けず、カビが繁殖する事もありません。

 

セルローズファイバーの最大の特徴は優れた調湿効果と吸音効果です。

内装の壁をビニールクロスではなく、通気性のある材料で仕上げれば、室内の調湿効果も期待できます。

 

一般的に、「吹き込み・吹き付け工法」により専門業者が施工します。

施工不良は起こりにくいようですので安心ですね。

 

ちなみに、ハウスメーカーで標準的に使っている会社はほとんどないようです。

やはり価格が高くなるのがネックのようです。


 

 

 

 

セルローズファイバーの性能は?

熱伝導率 : セルローズファイバー 0.038 W/m・k
平成25年度 断熱基準をクリアする断熱材の厚さ (4~7地域)  壁 : 90mm

 

熱伝導率は高性能グラスウールやロックウールと同じですね。

 

ただ、欠点としてあげられるのが、非常に値段が高いということです。

グラスウールの3倍以上かかるのが相場のようです。

 

平成25年度の断熱基準の地域区分表はこちらです。

自分の家がどのくらい寒い地域なのか参考になると思います。

 

 

 

 

セルロースファイバーを作っている会社

さて、セルロースファイバーはどんな会社が作っているのでしょうか?

セルロースファイバー工業会に名前を連ねている会社は次の4つです。

 

日本製紙木材株式会社
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スーパージェットファイバーを主力として扱っている会社です。

日本製紙株式会社が100%株式を持っています。

セルローズファイバーのほかにも、山林経営や不動産賃貸、バイオマス燃料など幅広く事業を手掛けている会社です。

(参考:日本製紙木材株式会社

 

 

王子製袋株式会社
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ダンパックというセルルーズファイバーを主力にしている会社です。

王子産業資材マネジメントが55%を、中越パルプ工業が45%を出資してできた会社です。

王子ホールディングスの名前は非常に有名ですよね。

(参考:王子製袋株式会社

 

吉水商事株式会社

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ファイバーエースというセルローズファイバーを主力にしている会社です。

福井県に本社がある会社で、セルローズファイバーのほかにも、断熱塗料や発泡スチロールのごみを減量する機械などを取り扱っています。

 

(参考:吉水商事株式会社

 

株式会社デコス

 

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山口県に本社がある会社で、デコスドライ工法という乾式吹き込み工法を売りにしています。

 

(参考・:株式会社デコス

 

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

吹き込み型の断熱材は工務店の良しあしで結果が変わりにくいので安心できるかなと個人的には思っています。

ちなみに、我が家もセルローズファイバーの断熱材を選択しております。

セルローズファイバーを選択した場合に気密シートを張るかどうかでもまた悩まれる方が多いのではないでしょうか。

 

和紙の壁紙などと合わせて調湿に利用するのもアリだなとは思いますが、冬場の結露が怖かったので我が家は結局気密シートを貼りました。

また、比較的新しい材料ですので、内部に入っているホウ酸などの効き目がきれたときにどうなっていくのかなど、長期で見たときに今後問題がでてくる可能性がゼロではないかなと思います。

いろいろと比較して自分の納得できる断熱材を探してくださいね。

 

以上ゆちえるでした。

 

あきら先生から一言もいただきました。こちらです。

 

アキラ先生
セルローズファイバーを施工する時に、防湿気密シートを入れるか入れないか?は、工務店により意見がわかれます。セルローズファイバーに調湿性があるからですが、調湿のために、家全体の気密性を犠牲にするのは本末転倒です。
アキラ先生
なぜなら、気密性がないと、計画換気が上手く出来ず、空気を清浄に保つことが難しくなるからです。また、断熱性も低下します。セルローズファイバーの調湿性は、壁内結露防止のために役立てて、キッチリ防湿気密シートを施工するのが正解です。

 

ぜひ参考にしてくださいね。

 

〈関連記事)

無暖房・無冷房の家に住む / 家本レビュー

 

あきら先生の一言がさらに詳しく乗っていますのでよかったら読んでみてくださいね。

 

 

 

 

 

 

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yutieru

ただいま新築検討中の主婦、ゆちえるです。 主婦目線からの家を建てるのに必要な知識を皆様にお届けします。キャラクターは息子達が大好きな兎です。