こんにちは、ゆちえるです。
今回は断熱材特集その⑦で、硬質ウレタンフォームです。
この断熱材はいろいろと見学にいっていてよく聞いた名前なのでなじみ深いです。
しっかりと特集させていただきますね。
硬質ウレタンフォームってなあに?
(参考:日本アクア)
硬質ウレタンフォームとはポリイソシアネートとポリオールを、触媒(アミン化合物等)、発泡剤(水、フルオロカーボン等)、整泡剤(シリコーンオイル)などと一緒に混合して、泡化反応と樹脂化反応を同時に行わせて得られる、均一なプラスチック発泡体です。(参考:アキレス)
見かけは、小さな泡の集合体で、この小さな硬い泡は、一つ一つが独立した気泡になっていて、この中に熱を伝えにくいガスが封じ込められています。
このために、硬質ウレタンフォームは長期に亘って他に類を見ない優れた断熱性能を維持します。
(参考:日本ウレタン工業協会)
一般的に「充填断熱工法」や「外張断熱工法」に用いられています。
硬質ウレタンフォームは形として、吹き付けとボードの2種類があります。
2014年のシェアで吹き付けが9%、ボードが3%のようです。
断熱性に加え軽量、耐熱性、耐水性、耐湿性、吸音性、などを持っています。
また、ハウスメーカーでも、桧家住宅、ユニバーサルホームなどで使われている材料です。
硬質ウレタンフォームの性能は?
熱伝導率 : 硬質ウレタンフォーム 0.023~0.040 W/m・k
平成25年度 断熱基準をクリアする断熱材の厚さ (4~7地域) 壁 : 65~90mm
熱伝導率はグラスウールより非常にいいですね。
商品によって熱伝導率は違いますが、圧倒的に断熱性能は高いと思います。
平成25年度の断熱基準の地域区分表はこちらです。
自分の家がどのくらい寒い地域なのか参考になると思います。
また、性質として特徴的なのが自己接着性です。
被着体 | 接着力(N/cm2) |
木(合板) | 15 |
鉄板 | 20 |
亜鉛鉄板 | 20 |
アルミ板 | 15 |
FRP | 15 |
ステンレス | 10 |
コンクリート | 25 |
接着剤を使わなくとも、金属・合板・コンクリート等の対象物表面に直接発泡することにより、対象物に強く接着した断熱層をつくることが出来るということです。
硬質ウレタンフォームを作っている会社
さて、硬質ウレタンフォームはどんな会社が作っているのでしょうか?
有名なメーカーを紹介させていただきますね。
株式会社日本アクア
水の力で発泡する断熱材「アクアフォーム」を取り扱っています。
平成16年に設立された会社です。
株式会社で、筆頭株主は株式会社桧家ホールディングスです。
どこかで聞いたことがありますね。そう、桧家住宅で有名なあの会社です。
フロンガスを使用していない環境にやさしい商品です。
(参考:株式会社 日本アクアHP)
アキレス
靴のメーカーとしてのほうがなじみがあるのではないでしょうか。
アキレスボード、キューワンボードといったボード製品。
現場発泡品であるアキレスエアロンRなどを取り扱っています。
もちろん、フロンガスは使用していません。
(参考:アキレスHP)
実は軟質ウレタンフォームです・・・株式会社 アイシネン アジア・パシフィック
アイシネンの名前はウレタンフォームの中でも有名だと思います。
もともとは、カナダのトロントに1986年にたてられた会社が海外に進出してアイシネン・アジア・パシフィックが生まれました。
そのため、北米ではNO.1のシェアを誇っています。またフロンガスを使用していない商品です。
あれ、ウレタンフォームなのにアイシネンの名前がないぞ~と思われる方もいらっしゃるかと思うので、一応補足しておきます。
こちらのアイシネンは軟質(なんしつ)ウレタンフォームなのです。
硬質ウレタンフォームに比べて、柔らかくて軽い分く、防音性能にも優れていますが、非常に高いのが欠点です。
(参考:アイシネンHP)
いかがでしたでしょうか?
吸水性もなく、施工が簡単なので、工務店などで採用されていることが多いように思います。
しかし、こちらの材料も吸水性がないからといって、結露するような環境にしてしまうと石膏ボードなり、木材なりがビショビショになる可能性もあります。
カビが生えにくいだけで生えないわけではない断熱材ですから、何も考えずに埋めておこうといった工務店さんにお願いするのは危険ですね。
高い材料ですから、きちんと考えて使っていただける業者さんにお願いしたいものです。
以上ゆちえるでした。
yutieru
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